装飾はあくまでもプラスアルファとして、楽しい工程ですが要注意!

装飾 デザインの基本

完成したデザインにもうひと工夫のエッセンスを

ラフデザイン→レイアウト→配色の工程順でデザインを作ってきましたが、思ったとおりのデザインは完成したでしょうか。難しいと感じた部分があれば、そのつど基本を確認して繰り返し数をこなしてみてください。

この記事では完成したデザインにプラスアルファ、さらに完成度を高めるために施す装飾について解説します。まだ完成度が100%と言い切れない場合には、レイアウトや配色、場合によってはラフデザインの段階から見直してみてください。

装飾はあくまでもプラスアルファです。この工程でデザインを完成させようとは思わないようにしましょう。とても楽しい工程ですが、かえって完成度を下げてしまう場合あり、注意が必要です。

装飾はあくまでもプラスアルファに留めること

まずは、PowerPointで作るデザインによく使用される装飾には、どのようなパターンがあるか見ていきましょう。

よくある装飾のパターン、目立たせたいのに逆効果!?

よくある装飾のパターン

ドロップシャドウは、文字やオブジェクトから影を落とします。影の色や不透明度、ぼかし具合やオブジェクトからの距離などを細かく設定することができます。
反射は、反射率の高い床がオブジェクトの下にあり、そこに映り込みます。グラデーションの濃さを調整し、映り込みの度合いを調整できます。
光彩は、オブジェクトの周りにぼかした光の表現を与えることができます。オブジェクトを白くして背景を暗くすれば、浮き上がっているような表現が可能です。
ぼかしは、オブジェクトそのものをぼかします。ぼかしの強さは変えることができて、強くしすぎるとオブジェクトの形が認識できません。背景に配置した写真などをぼかせば、すりガラス越しに見た風景などを表現することができます。

飾り罫、エンボス、立体、テクスチャ

飾り罫は、オブジェクトの周りを飾り付きの罫線で囲って印象を付けをしたり、強調します。オブジェクト自体に飾りをつけることもあります。
エンボスは、面取りと表現することもあり、文字やオブジェクトのフチにハイライトと陰影をつけることにより、立体的な表現をします。立体と違うのはオブジェクトの内側に効果をかけるか、外側にかけるかです。
立体は、オブジェクトの外側に3次元的に形を拡張して立体を表現します。拡張した立体の色や長さ、角度や遠近感の表現など細かく指定することができます。
テクスチャは、文字やオブジェクトの形で写真などをくり抜くことで、別の質感をもたせることができます。サンプルではトラ毛皮のテクスチャを当てはめています。ただし、面積が狭いと質感の表現が十分にしきれず、何の質感なのか分かり辛くなってしまいます。

ざっと挙げてみましたが皆さんが良く使用する装飾はありますでしょうか。そして、その装飾は効果的なものになっていますでしょうか。

繰り返しになりますが装飾はあくまでもプラスアルファで、デザインの目的を果たすために必須となる工程ではありません。

目立たせたい、質の高いデザインにしたいなど目的をもって装飾しますが、中にはかえって目的を阻害してしまっている。結果的に逆効果になってしまっているものもあるかと思います。

NGパターンを作ってしまわないように、装飾の良し悪しが判断できるように。ここで一度確認をしていきましょう。

過度な装飾がデザインを見辛くしている

何事もやりすぎというのは良くありません。それは装飾でも同じことが言えます。過度な装飾がデザインを見辛いものにしている、そんなパターンをいくつか挙げてみましょう。

過度な装飾がデザインを見辛く

文字が潰れて見えないドロップシャドウ。細かい文字、特に漢字はフォントの隙間から背景の白などが見える事により、その形状を認識させています。そのため、ドロップシャドウでその隙間を埋めてしまうと、文字の形を認識し辛くなってしまいます。
文字の形が認識し辛いエンボス加工。エンボス加工はオブジェクトの内側に対して陰影を作るため、文字の細い部分がハイライトと陰影の影響でさらに細く見えてしまいます。結果、大きく効果をかけてしまうと文字が見辛くなります。
謎の質感のうえに見辛いテクスチャ。質感の与える面積が小さすぎる場合には、そのテクスチャが何の質感を表現しているのかわかりません。さらに質感は誰でもわかるようなものでないと理解できません。

 

いかがでしょう、こういった装飾は外してしまった方が見やすいですよね。プラスアルファがかえってマイナスになってしまう例でした。本当にその装飾はしたほうが良いのか、必要なものだけ付け加えるようにしましょう。

違和感を作らない。やりがちなNG装飾

そのスケール大丈夫?大きさの対比に注意

不思議と作っている本人は良いものと思い込んでしまいがちな装飾。少し注意してみる必要がある装飾も見ておきましょう。

大きさの対比に注意

分かりますでしょうか、スケール感の違いによる違和感です。このように現実世界で明らかに大きさが違うものを、その大きさを無視した状態で一つの紙上に置いてしまうとなんともいえない違和感が発生してしまいます。

逆に大きさの対比をしっかりと現実と合わせてあげると、違和感の無い自然で質の高いデザインが出来上がります。

全部必要?枠の中にさらに枠??

これもよくやってしまうものですね。沢山ある要素を全てグループごとに分けたいという思いが出ているものですが、枠が多すぎて紙面をごちゃごちゃと見辛くさせています。

枠の中にさらに枠

また、本来全体にその意味合いがかかるような文言が、枠をつけた事により一部だけにかかり、誤って伝わるデザインになってしまいます。そういった場合には枠を使う以外のアプローチで解決してあげます。

枠を使う以外のアプローチ

ここでは極力シンプルに、枠を必要最小限にしたデザインにしました。枠を多用しなくとも、しっかりとレイアウトすることにより色数も抑えることができ、見やすくわかりやすいデザインにすることが可能です。

このようにデザインの引き出しを増やしていくことによって、複数のアプローチから最適なものを選び、質の高いデザインを作ることができます。

新しい質感を発明していませんか?

もう一つ、よく見るNG装飾のひとつが謎の質感を発明してしまうことです。プリセットの弊害でもありますが、PowerPointなどのアプリには多くのプリセットが初めから含まれています。

謎の質感を発明してしまう

例えば上記のように面積の小さい文字などに、闇雲にテクスチャーを使ってしまうと、意図も伝わらない、謎の質感を発明してしまうことになります。使用する場合には下段にあるように紙や木の質感など、分かりやすい質感である程度の面積をとって使うようにしましょう。

グラデーションや、図形、効果などについても同じように初めから選択できる状態になっています。そのテクスチャーが何の質感なのかを正しく理解しないまま使ってしまうと、やはり現実感の無い謎の質感を生み出してしまいます。

こうなってしまうとその違和感ばかりが気になってしまい、本来のデザインから伝えたい内容がなかなか入ってきません。そういった装飾は思い切って外してしまう、もしくは正しく理解して適切に使うことが必要です。

おすすめ装飾は、さりげなくクオリティを上げる

それではさりげなくオススメな装飾をいくつかご紹介していきましょう。

意外と難しいドロップシャドウ。自然な影の落とし方

一つ目は簡単に使えて奥が深い、ドロップシャドウです。

意外と難しいドロップシャドウせっかくのドロップシャドウも、影の色が濃すぎると文字を潰してしまい、逆に見づらくしてしまいます。ドロップシャドウをかけるときには必ず外した場合と、かけた場合の両方を見比べて良い方を採用しましょう。

また、PowerPointの書式で文字の効果として影を作る方法と、文字自体をコピーして背面に配置し、少しずらして色を変更して影とする方法もあります。影のぼかしがなくシャープな影ですが、色を適切にコントロールすることにより見やすい表現が可能です。

邪魔せず効果を出す、便利な強調パーツの作り方

デザインの現場ではバクダンやバチバチなどいろんな呼び名があるオブジェクト。複数のトゲが連なり、目立たせたい文言などを入れて配置したりします。

便利な強調パーツ

PowerPointでは爆発という名前で図形ツールに含まれており、形の違いで爆発1と爆発2があります。使う機会もそこそこあるオブジェクトですが、形がいびつなため隙間が多く、スペースが限られている時には邪魔になってしまうこともあります。

そんな時に使えるのが図形ツールの星です。トゲの数が4つから32個のものまであり、上の画像では24個の星を並べています。トゲの具合が変更できたり、複数重ねて色を変えることでグラデーションも表現できます。

なによりも円に近い形で場所を取らないので、使い勝手の良い強調パーツとなっています。

吹き出し、矢印、角丸のちょっとの差が大きな差

その他よく使う図形に吹き出し、矢印、角丸などがあります。装飾として使う場合、効果を考えデフォルトのままではなく、少しカスタマイズして使ってみましょう。カスタマイズして使うパーツ

出したい場所にしっかりしっぽが出ている吹き出し、カチッとイメージどおりの矢印。角丸長方形も角丸の大きさにより、入る文字の量に差があります。与えるイメージも小さい角丸のほうがよりシャープに。大きい角丸は柔らかく、ポップな印象を与えます。

いくつか装飾のパターンを見てきましたがいかがでしょうか、装飾はお手軽な反面、間違った使い方をしてしまうと、プラスアルファのはずがかえって見辛くさせてしまうなど、簡単にマイナスに転じてしまいます。

基本的な考え方、よく使う装飾のパターンを覚えて正しく使いこなしてください。

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