この記事ではPowerPointを使ったおしゃれなデザインの作り方について解説します。新規で作るおしゃれなデザインから、作った資料をおしゃれに作り直したい時のポイントがテーマです。
そもそもおしゃれなデザインとは何かという基本から、レイアウトや配色などそれぞれの工程ごとの、おしゃれなデザインを作るコツまでをまとめてみました。
おしゃれなデザインとは
デザインは単にきれいなものや見栄えのするものを作ることではなく、正しく問題を捉えて解決するためのフレームワークでもあります。
おしゃれなデザインを作るためには、まずおしゃれなデザインとは何かを考える必要があります。人はどんなものをおしゃれと感じるのか、まずは思いつく限り挙げてみましょう。
きれい、新しい、整理されている、統一感がある、メリハリがある、凝っている、目を引く、ユニーク、シンプル、雰囲気がある、機能的、メッセージ性がある、透明感がある
そのデザインがもつポジティブなイメージが多いですね。
さらに良いデザインを作るためには、より具体的に、できるだけ分かりやすく言語化することです。
そして、その言語化した内容をデザインの各工程において、見る人(受け手)が感じ取ることができるようにしてあげます。そうすることでおしゃれなデザインは完成します。
それではデザインの作成工程ごとにポイントをみていきましょう。
レイアウトでおしゃれに作る
デザインの完成度を左右するものとして一番大きいのがレイアウトです。レイアウトがおしゃれなものになっていない場合には、どんなに他の工程を頑張っても完成度は上がりません。
既にある程度完成しているデザインであっても、レイアウトをいじることで大きく完成度が変わり、おしゃれなデザインへと変えることができます。
揃えて、メリハリをつける
総じておしゃれとされるデザインは、情報の整理整頓がされています。伝えたい情報ごとにまとめ、紙面に見えない線をを意識してきれいに並べます。
さらに情報の優先度に合わせ、大きさの差をしっかり付けます。その差をしっかり付けることでメリハリが出て、緊張感をもたせることが出来ます。
余白をたっぷりとる
レイアウトでは余白を上手く使うことも重要です。まず意識するのは余白をたっぷりと取ること。
少ない紙面にたくさんの情報を詰め込みたくなるあまり、隙間なくギチギチに詰め込んでしまい、見づらいうえに決しておしゃれなレイアウトとは言えません。
写真素材のセレクトでおしゃれに作る
比較的簡単におしゃれを作る方法として、おしゃれな写真を使うという手があります。
テキストのトーンに合った写真を使う
スマホでスナップショット的に撮影したもので、明るさや構図などクオリティが決して高いとは言えないものをそのまま使ったり、すぐに見つけることができるありきたりな写真を使っているのであれば、そこを見直すだけでずっとおしゃれなデザインになるでしょう。
できればそのデザインの内容に含まれるメッセージを想起させるような写真がいいでしょう。デザインのアイデアは連想ゲームのようなもので、文字の情報から連想できる風景や物などのイメージを膨らませていけば、ピッタリマッチしたものが見つかります。
別の記事でも紹介していますが、日本のフリー写真素材サイトであれば「ぱくたそ」や「写真AC」。海外のサイトであれば「Unsplash」などがおすすめです。
写真を加工して印象を変える
さらに少し加工することで、より印象を強めたり、おしゃれ感を演出することもできるでしょう。
夜景などコントラストが高い写真をぼかすことで、白い文字などを載せて印象的なデザインを作ることができます。
透過性を50%程度にして色を付けた板を同じ大きさで写真に被せることで、色のイメージを強調できます。デザインにアクセントを付けることができます。
同じテーマや、モデルの写真がたくさんある場合には、トリミングして複数掲載することで、おしゃれなレイアウトを作ることができます。
配色でおしゃれに見せる
続いて配色からおしゃれなデザインを作る方法をみていきましょう。
配色というと苦手と感じる方が多く、難しいという印象を持たれるかもしれません。ここではできるだけ簡単におしゃれな配色ができるポイントをご紹介します。
たくさんの色を使う、カラフルな配色と少ない色で配色する方法とがありますが、まずは難易度の低い必要最小限の色で配色するところから始めると良いでしょう。
シックな色合いを使う
おしゃれな配色の1つ目として、色のもつイメージから連想してみましょう。
シックで落ち着きのある、彩度が低めの色。少しグレーが入った茶系の色や、からし色、ダークグリーンなど落ち着いた色を使うことで、色の持つ印象を使っておしゃれを演出することができます。
モノトーンの中に差し色を入れる
モノトーンを使うのも一つの手です。白、黒、グレイなどの無彩色を使用することでコントラストが高く、緊張感のあるおしゃれな雰囲気を出すことができます。
濃いグレーを多めに使い、そこに少量の鮮やかな色を差し色として使っても良いでしょう。
配色は比率とセットで考える
おしゃれな配色をする時に、色の種類を少なく使うことと同時に考えてほしいのが、色を使う面積=それぞれの比率です。
ベースになる色、サブとなる色、キーになる色。それぞれをまんべんなく使うのではなく、キーカラーになる色の量を絞って、配色に緊張感をもたせることで意味合いが出てきます。
配色にまとまりがなくなって来た場合には、それぞれの色を使う面積の調整をしてみましょう。
装飾でおしゃれに見せる
最後に装飾によっておしゃれにデザインする方法をご紹介します。
タイトルや本文などのテキストや写真やイラストなどのグラフィック以外に飾りとして要素をプラスすることで、イメージをぐっとおしゃれにすることができます。
飾り罫を使う
飾り罫は通常の直線的な罫線に加えて、模様など特徴的な装飾を施したものです。
カリグラフィーペンで書いたようなクラシカルなものから、植物を模したもの、王冠のような装飾品的なもの、幾何学的な形のものなど多種多様な飾り罫があります。
使い方としては、デザインの意味合いごとに区切りとして使う方法の他、ページの外周を囲ったり、一部にワンポイントとして使うことも出来ます。
タイトルなどを飾り罫で囲うことで、瞬時に立派なロゴを作り出すこともできます。
単体で成立するものもあれば、細かいパーツごとに分かれていて、自分の好みで自由に組み合わせることによって無数の形を生み出すことができます。
素材から発想する
具体的なテーマが設定されていなかったり、デザインのアイデアが浮かばない場合には素材から発想するのも一つの手です。
写真やイラストを扱っている総合的なフリー素材サイトには、飾り罫以外にも多種多様な素材があります。
それらを眺めているだけで、今作っているデザインにピッタリマッチするものが見つかったり、素材が思わぬかたちでヒントとなり、新しいデザインアイデアが浮かぶこともあるでしょう。
アイデアの引き出しを作るためには、日々たくさんのデザインに触れる必要があります。素材サイトもその一つで、実際に自分のデザインに取り入れ、試行錯誤することも自分の引き出しを増やすのに一役買ってくれるでしょう。
まとめ
今回はデザインの各工程から、おしゃれなデザインを作る方法を見てきました。最後の最後で有用なのは自身の審美眼を養うこと。
どんなものがおしゃれなのか、日々アンテナを張り、たくさんのデザインを作ってみてください。