PowerPointで案内図を作る方法、迷わせない地図の作り方

案内図の作り方 PowerPointで作るデザイン

この記事では、PowerPointで地図や案内図を作るときに気をつけたいポイントと、具体的な作り方を解説します。

お店のチラシや、会社案内、イベントのリーフレットや各種パンフレットなどにある簡易的な地図、案内図は扱いは小さくともとても重要なものです。

デザインの良し悪しにより、わかりやすい地図とわかりづらい地図がハッキリと別れ、わかりづらい地図の場合にはお客様を混乱させてしまうこともあるでしょう。

良い案内図を作るコツは、その地図を見る人の立場になって考えること。初めて行く場所で迷わないためにはどんな地図が必要になるでしょうか。

まずは案内図のラフデザイン、構成を考えよう

デザイン作りはじめの一歩は毎回同じ、ラフデザインからです。初めからPowerPointを起動して作り始めることはせずに、まずは紙とペンで構成を考えます。

案内図に必要な目的地、スタート地点となる交通機関や幹線道路。その間をつなぐ道と目印となるランドマーク。それらを文字で書き出して並べていきます。

案内図のメモから手書きのラフを書く

下記に挙げていくポイントを元に、紙の上にこれから作る案内図のラフデザインを描いてみましょう。

ゴールは一つか複数か

はじめにゴール地点の設定をします。ゴール=目的地は商売をしているお店だったり、会社案内に掲載する自社のオフィスが入居するビルであったり、イベントのリーフレットであれば当日のイベント会場になります。

ゴールは一つか複数か

一箇所のゴールの場合と、ゴールが複数ある場合があります。複数の場合とは、幾つか拠点がある場合に、その全てを掲載する場合や、イベント会場や施設のフロア案内図などがそれにあたります。

複数個所が目的地となる場合には、今自分がどこにいるのかといった現在位置を、すぐに掴めるようにする必要があります。単一箇所の目的地の場合には、想定されるルートで分かりやすくゴールへ導く必要があります。

見る人の交通手段は?

次にスタート地点ですが、目的地に向かうためにそのデザインを目にする人がゴール地点の次に確認する場所です。

「その案内図を見る人=お客様」がゴールへ向かうための交通手段を考えます。駅からのアクセスが一番良い立地であれば、最寄の駅がその地図の起点となるでしょう。

ロードサイドや、郊外の立地の場合には近くを通る幹線道路から、ゴールへと向かう道への交差点がスタート地点になるかもしれません。

電車か車か、バスなのか徒歩なのか。案内したい人がどんな交通手段でいらっしゃるかを想像してみましょう。

通ってほしい道を決める、交通手段は電車?車?徒歩?

スタート地点とゴール地点が決まったら次に考えるのは、その二箇所をどのようにつなぐかです。ここでも交通手段を考えます。

電車で最寄り駅まで来た場合には、そこからは徒歩でしょうか。徒歩であれば、歩道のある道で最短ルートはどこかを探して盛り込みます。

電車で最寄りまで来るとしても、小さい駅の場合にはもう少し大きな、複数の電車が乗り入れる規模の駅も追加で入れたほうが親切かもしれません。

ロードサイドの場合には近いところで、最も交通量が多いであろう大きな国道や高速道路のインターチェンジなどを起点として、車が通ることのできる道をゴール地点までの間でセレクトして盛り込みます。

駅から離れている場所で、バスなどの交通機関を組み合わせて使う場合には、ネットを使ってバスの路線図を調べ、バス通りと最寄のバス停を確認しておきます。

電車の場合
最寄の駅が小規模駅の時は、複数の路線が乗り入れる近隣の駅も載せる

車の場合
高速道路や幹線道路から目的地までで、車が通行できる道を載せる

バスの場合
目的地最寄のバス停の場所と、そこからの徒歩ルートを載せる

徒歩の場合
駅やバス停などから目的地まで、歩道のある最短ルートを載せる

フロアマップは現在地と導線に注意する

ゴールとなる場所が複数になりうるフロア案内図の場合には、その他の案内図ほど広い範囲ではなく、主な移動手段は徒歩になると思います。

その場合には、いつでも現在地が把握できるようにすること。そして導線となる場所を分かりやすくするのがポイントです。

ビルの内部では似たような大きさの部屋が整然と並んでいることも多く、現在地を掴むのが難しい場合があります。逆に範囲が広いわけではないので、現在地さえつかめれば目的の場所へはすぐにたどりつくことができます。

現在位置を分かりやすくするには、特長のある場所、その階に一つか二つしかないような場所を分かりやすく示します。トイレやエレベーター、受付や公衆電話、ATMが設置してある場所などです。

現在地を掴むために有効な目印

トイレ、受付、公衆電話、ATM、エレベーター、エスカレーター、階段など
※そのフロアに1つか、2つしかない場所

複数階あるビルでは特に他の階への導線、エレベーターやエスカレーター、階段などの場所が有効でしょう。その場所に行けば、今自分が何階にいるのかも把握することができます。

その細い道は必要?迷わせないための取捨選択

案内図をデザインするときにやりがちな、見る人を混乱させてしまうミスとして、その範囲に存在するありとあらゆる道を盛り込んでしまうというものがあります。

特に、案内図ではなく地形図や住宅情報などを記した一般的な地図をトレースして作る場合にやってしまいがちです。

車が通ることの出来ないような、細い道を載せてしまうこともありますし、見た人はどの道を通ったらいいのか分からず、情報量が多すぎるあまり道に迷ってしまうこともあるでしょう。

迷わせない、わかりやすい地図を作るためには、必要最小限の情報をだけに絞り、来る人に通って欲しい道だけをセレクトするようにしましょう。

目印はどこにしよう。いつでも現在地が分かるように

案内図や地図を見ていて一番困ってしまうのが、現在地が分からなくなってしまうこと。初めて来る場所では方向感覚もあいまいで、目的地はどっち方面なのか。

今いる場所が案内図のどのあたりなのか、すぐに掴むことが出来ればいいですが、案内図の範囲から外れた場所に出てしまったらもう大変です。

(もしもの時のために、連絡先がしっかり入っていることも大切です)

そんなことにならないように、案内図の範囲内であればあたりを見回したときに、いつでも目印になる建物などで現在地が確認できるようにしておきます。

自分で目印を見つけることができなくとも、その地域で誰でも知っているような有名な場所であれば、付近にいる方に声をかけて聞くこともできます。

目印としては長くその場所にあって、これからもあり続けるであろう場所。公共の交通機関や、官公庁関連の建物。高いタワーやビルなどの建造物や、神社仏閣なども目印として適切でしょう。

一般企業の建物であれば、出来るだけ著名な企業の大きなビルなどを選んでください。最近オープンした飲食店や商店などは、場合によっては案内図を使っているうちに潰れてしまう・・・なんてこともあるでしょう。

せめて大手のコンビニエンスストアや、ファミリーレストランにしておきましょう。

土地勘がなくてわからない、そんなときは

分かりやすい案内図を作るときに一番いいのは、現地を歩いてみることです。

実際にスタート地点となる場所から、ゴールの目的地まで歩いてみて、そこにはどんな目印があるのか、どの道を通ると分かりやすく安全か。初めて来た人が迷いそうなポイントを発見できるかも知れません。

自社の会社案内やお店のチラシを作る場合には、そのように実際に足を運ぶことができますが、依頼されたデザインを作る場合など、現地に行くことが出来ない場合もあるかと思います。

そんなときはネットの力を使って解決します。

ひとつはGoogle マップのストリートビューを使い、現地で撮影された様子をみながらルートとたどってみること。擬似的な方法ですが現地の様子を体感することができます。

もう一つが近隣の商店や施設のWebサイトを確認して、そこにある案内図を見てみてください。地元の企業であれば、そこに掲載されている目印は信頼の置けるものでしょう。

もちろん目印となるランドマークの参考にとどめ、デザインはオリジナルのものを作ってください。

案内図のレイアウト、よく使うパーツの作り方

案内図のラフデザインはできましたでしょうか。ラフデザインは出来るだけ具体的に、そのままPowerPointで作ることが出来るようにします。

ここからは、PowerPointを使って案内図のデータを作っていきます。ここまで考えてきたポイントを踏まえ、分かりやすい、見栄えのするデザインにしてきましょう。

手書きの地図をトレースする方法

案内図ではゴール地点やスタート地点、それらをつなぐ道や途中にある目印になる建物。それぞれの位置関係が重要になってきます。ざっくりとでもいいので紙に書き出したものを元にPowerPointで再現していきましょう。

再現といっても何も目安がなく地図を描画していくのは難しいので、手書きの地図をPowerPointに画像として取り込んでトレースします。

画像として取り込むにはオフィスのプリンターについているスキャナーを利用することもできますが、スマホなどで撮影した写真を自分宛のメールに添付して送信してもOKです。

手書きの地図をトレース

任意のフォルダに画像を保存し、挿入タブの「図をファイルから挿入」ボタンを使ってPowerPointに配置します。

後で文字の大きさなどを調整せずに済むように、実際に使用するサイズに取り込んだ画像の大きさを変更します。

取り込んだ画像(下絵)の上に直接PowerPointで図形を描画していくと、その都度下絵に触れてしまい、位置がずれてしまうこともあります。

そこで、下絵をマスターに配置をして直接編集できないようにします。下絵をカット(Ctrl + X) して、表示タブからスライドマスターに切り替え、そこにペーストします。

マスター表示を閉じると、触ることのできない背景として下絵が表示された状態になります。

白い板を被せる

下絵の色が濃く、トレースがしにくい場合には、図形ツールの正方形などの塗りつぶしを白にして、透過させた状態のオブジェクトを下絵の上に配置して、一緒にスライドマスターに入れておくと良いでしょう。

トレースができたら、スライドマスターに配置した下絵は削除してしまいます。

道路と河川の作り方

案内図の各要素を置いていくためのベースとなる道路の作り方からみていきましょう。

PowerPointでは後から作ったオブジェクトが重なり順の上にきますので、はじめに道路から作ってしまうと効率よく作業することができます。

道路の太さの種類は増やし過ぎないように、国道などの大きな道路とそれ以外の2種類、増やしても3種類程度の太さにしておくと良いでしょう。

太さの差は明確につけます。高速道路と国道などは太さの差ではなく、配色の差で表現します。

道路の太さ

図形ツールの直線を使って必要な太さにした後、コピー&ペーストして複製するかCtrlキーを押しながらドラッグし、複製して並べていきます。

作った線を右クリックして出てきたメニューから既定の線に設定を選んでもOKです。次に作る線も同じ太さで作ることができます。

河川と道路の違い

河川については、道路と比較して相対的な太さの差をつけて表現します。小さな川であれば省略してしまい、大きな川であれば現在位置の目安にもなるので載せておきます。道路と交差する部分は、下を流れていることがわかるように記号で示します。

建物、ランドマークの作り方

ビルなどの表現はその地図の縮尺の大きさにより変わります。比較的小さな縮尺の地図で、その建物の大きさや形がポイントとなる場合には、大まかにでも実際の大きさがわかるように矩形などで表現します。

ランドマークの作り方

縮尺が大きな地図の場合には、その建物がどの位置にあるか、どの通りに面しているのかが分かるようにして、形自体は丸など単純な形状で表現します。

建物の名前は形状にかかわらず、そのすぐそばに名称を記載します。なるべくほかの要素とかぶらないように、文字が読みやすい状態で配置します。

線路記号の作り方

線路は黒い実線と白い破線、2本の線を組み合わせて作ります。まずはベースとなる黒い線を必要な太さで作り、次にその黒い線を複製します。

線路記号の作り方

黒い線をコピー(Ctrl+C)して、その場でペースト(Ctrl+V)すると、すぐ横にもう1本黒い線が現れます。新しく作られた(複製された)線のほうが重なり順が上になるため、そちらの線を白い破線にします。

上の線を選択した状態で、「図形の書式設定」から線の色を白に変更します。さらにShiftキーを押した状態で、もう片方の黒い線を追加選択して整列メニューを使い、2本の線を重ね合わせます。

線路記号の作り方2

同じ太さの線で上にくる線が白いため、白い背景の上では操作ハンドルしか見えない状態になります。

一旦選択を解除し、上の白い線だけ選択した状態で、「線のスタイル」から破線にします。白い線の隙間から下の黒い線が見えてきます。さらに線幅を縮小して白い破線が黒い線の内側に収まるようにすれば完成です。

案内図の配色、その線は何を表現してますか?

線や図形、文字を使った地図のレイアウトはできましたでしょうか。レイアウトができれば次は配色です。配色の目的はメリハリ、グループ化、雰囲気(素材感)付けでしたね。

案内図の配色

どこに目が行けばいいのかを考えての配色

まずはメリハリ、案内図の配色で一番重要なゴール地点に目立つ色を付けます。

次にモノクロの状態でもいいので、全体的に濃淡で重要度ごとに配色していきます。見る人が通る経路がはっきりしているなら、より重要な道路に濃い色を。経路は来る人によりまちまちで、ランドマークとなる建物が重要な場合には、建物を濃く配色してきます。

基本はそのモノの色を使って直感的に分かり易く

濃淡まで決まってしまえば、後は迷わず配色できると思います。色はその物質そのものから連想されるものを付けていきます。

道路であればアスファルトを連想させるグレー、同じ線のオブジェクトでも河川であれば水を連想させる水色や青を置いていきます。公園や神社仏閣など、緑地が多い場所には緑系統の色を付けます。

それ以外の部分は地の白をそのまま使ったり、それに準じた淡い黄色。または他と混同しないような色を付けてあげればOKです。公園内や山間部の案内図で全体的にベースの色が緑になる場合には、道路や通路は白抜きなどで表現すると良いでしょう。

まとめ

思い通りの案内図が出来上がったでしょうか。出来上がったら、初めてその地図を見る人を想像して、迷わず目的地にたどり着くかよく見直しをしてください。

チラシやパンフレット内での扱いは小さくとも、案内図は実際にお客さんとなる人が足を運ぶための重要な要素です。

よく考え、想像しながらよりよい地図を作れるようにしてきましょう。

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