PowerPointのテキストまわりの操作方法まとめ

PowerPointテキストまわりの操作方法まとめ PowerPointの操作方法

デザインを構成する要素は写真や図形、表やグラフなどのグラフィックとテキストです。今回はテキストについて、PowerPointを使ったテキストのレイアウト機能を基礎から、デザインをするうえで使えるテクニックなども交えて解説したいと思います。

PowerPointに直接文字を入力。テキストボックスの使い方

スライドの好きな場所にテキストを入力したい。そんなときにはテキストボックスと呼ばれる機能を使います。PowerPointで新しいスライドを作成すると、下記の画面のようにタイトルとサブタイトルの入力欄が配置されています。

この入力欄はプレースホルダーと言い、新しいスライドを挿入したときに標準で配置されている雛型の一部です。自由な位置にテキストを置きたいので、プレースホルダーを二つとも削除してしまいましょう。

2つのプレースホルダーは削除

両方のボックスがマウスのドラッグでできる枠内に納まるようにして選択し、Deleteキーを押して削除します。または、プレースホルダーの破線の枠をクリックして選択状態にしてからDeleteキーで削除します。

文字を入力して自由な位置に配置してみる

まっさらな状態になったところで今度はテキストボックスを配置します。テキストボックスはリボンの挿入タブから選んで配置する方法と、ホームタブの図形ツールの中にある基本図形から選んで使うことができます。

テキストボックスの場所

テキストボックスを選択すると、それまで白い矢印だったマウスカーソルの形状が変化します。その状態でテキストを挿入したい場所をクリックすると、その場所から文字の入力を開始することができます。

テキスト入力

そのまま文字を打ち続けると、横書きのテキストボックスの場合には右方向にボックスが自動で拡張していきます。

自動改行と手動改行

ある程度のところで改行したくなると思います。テキストボックス内での改行は自動改行と手動改行の2種類が存在します。テキストボックスの形に自動的に追随するようにするために、段落以外ではEnterキーによる手動改行ではなく、テキストボックスを変形させることによる自動改行を行ってください。

自動改行

この改行の方法はテキストボックスだけではなく、図形内の文字でも表にいれた文字でも同じです。どうしてもEnterキーによる改行をしたくなってしまうところですが、あとでテキストボックスの形を変えて、レイアウトを変更する場合に意図しない改行になってしまいます。

テキストボックスの変形と回転

文字が入った状態のテキストボックスを選択すると、それぞれ天地左右に白い四角、四隅に白い丸形、上部に伸びた棒の先に黄緑の丸形の形状が現れます。白い形状をドラッグすることでそれぞれの方向へ拡大縮小、黄緑の形状を左右にドラッグすることで回転をさせることができます。

テキストボックスの変形と回転

またボックス内でテキストのある部分にカーソルを持っていくと、テキストの編集ができます。さらにボックス内のテキストの無い部分と外側の枠にカーソルを持ってくると、白い矢印カーソルの先に上下左右に向いた矢印が現れ、この状態でドラッグすればテキストボックスを移動させることができます。

テキストボックスでも、そのほかのツールでも色々と操作が存在しますが、上手に操作するポイントとしてはマウスカーソルの変化に注目することです。

マウスカーソルの移動や、キーボードのキー押下を組み合わせたときに、マウスカーソルがどんな形状に変化しているのか。そこを把握すれば自由自在に操作をすることができるようになります。

塗りつぶしと枠線の設定の方法

さらにテキストボックスには塗りつぶし(背景色)や枠線を設定することができます。白い紙に直接文字を配置するのではなく、枠をつくって文字を入れたり、色が付いたボックスを配置してその中に文字を入れることができます。

塗りつぶしと枠線の設定

テキストボックスを選択状態にすると、ホームタブ、図形描画設定の中で「図形の塗りつぶし」や「図形の枠線」が有効になります。左側のアイコンをクリックすると現在その機能に割り当てられている色で塗りつぶし、または枠線が付けられます。また文字部分をクリックすると、色の変更など詳細な設定を行うことができます。

塗りつぶしの詳細設定

図形の塗りつぶし詳細設定パネルでは一番上の欄にテーマの色、その下に標準の色の四角いチップが表示されます。おそらく標準の環境では同じテーマの色のチップが並んでいると思いますが、決してこの中から色を選んで使わなくてならないというわけではありません。

塗りつぶしの詳細設定

ここにある色は限定的な色なので、この中から無理やり選んでしまうと間違えた配色をしてしまう可能性があります。また標準の色の欄も、一番強い純色が表示されているだけですので、この中に目的の色がある以外は「その他の色」をクリックし、もっと広い範囲の色から選択をするようにしてください。

その他の色のパネルでは、標準タブでモノクロとカラーそれぞれの代表的な色。ユーザー設定ではRGBとHSLという2種類の色指定の方法を使い、好きな色を作り出すことが出来ます。また、透過性という項目で透明度を指定することも出来ます。

そのほかにも、ファイルから写真(図)を取り込む、グラデーションやテクスチャを設定することなどが可能です。このあたりの詳細は別途色の設定に関する記事で詳しく触れたいと思います。

枠線の詳細設定

図形の枠線設定の詳細パネルでは、線の色の設定に加えて、線の太さ、実線や点線といった線の種類を設定することが出来ます。

枠線の詳細設定

背景とセットにするか、別にするか

テキストの裏側に背景を配置する方法として、上記で紹介したテキストボックスに対して、図の塗りつぶしを設定する方法のほかに、もう一つ方法があります。それは別に図形を用意する方法です。

テキストボックスには文字の設定のみで、塗りつぶしや枠線の設定をせず、別に図形を用意する方法です。背面のオブジェクトとテキストを別にすることで、より柔軟な設定を行うことができます。

テキストボックスと背景

ボックス内の余白は変更可能

テキストボックスをよく観察すると気が付きますが、変形をする際の外側の枠と文字との間に余白があります。この余白は図形の書式設定ウィンドウ内の、テキストボックスのパネルで変更することができます。内部の余白を上下左右それぞれに、どのくらい空きを作るか設定します。

テキストボックス内の余白

デザインをしていくうえで余白は重要な要素ですので、変更方法は押さえておきましょう。

フォント変更と設定いろいろ

続いてフォントの設定についても確認しておきましょう。テキストボックスを選択した状態で、ホームタブのフォント欄、フォント名の右側にある▼をクリックすると、現在使用できるフォントの一覧が表示されます。

フォント変更欄とフォント一覧

マウスカーソルを各フォント名の上へ移動させると、リアルタイムにそのフォントでのプレビューが表示され、クリックでフォントを選択して変更を確定させます。

よく使うフォントは名前を覚えて直接入力

フォントを選択する際に数が多すぎてなかなか目的のフォントにたどり着けず、フォントの変更をするだけで時間が掛かってしまう。そんなときには、フォント名を直接入力しましょう。

フォント名の欄にカーソルを入れ、フォント名を入力すると、途中までの入力でもPowerPointが補完してくれるので、正確な名称を覚えていなくとも選ぶことができます。

メイリオやMeiryo UI、MS PゴシックやImpactなどよく使うフォントは名称を覚えておき、変更するときには直接入力をしましょう。

よく使うフォント

ファイル全体のフォントを一括変更する方法

フォントの変更は上記のようなテキストボックス単位の変更と、スライド全体のフォントを置き換える方法があります。

フォントの置換えパレット

変更したいフォントが適用されたテキストボックスをひとつ選択してフォント名を確認。変更後のフォント名もあらかじめ確認しておきます。

そしてホームタブ、編集欄にある置換からフォントの置換をクリック。置換前と置換後それぞれのフォントを選択して置換をクリックして置き換えます。

フォントサイズはざっくり変更と細かく変更両方OK

フォント名が表示されている欄の右側でフォントサイズが変更できます。フォントサイズはポイント単位で大きさを設定しますが、他の要素とのバランスをみながら設定する必要があるため、初めから何ポイントと設定するのは難しいと思います。

フォントサイズはざっくり変更と細かく変更

ですので、フォントサイズの数字を選ぶか、A▲又はA▼でざっくりと変更したあとで、数値を直接入力して細かく設定するとよいでしょう。

文字の装飾とリセットの仕方

ホームタブのフォント欄では、フォントの種類とサイズ以外にも各種装飾ができます。Bでボールド(太文字)、Iでイタリック(斜体)、Uで下線、Sでドロップシャドウ、その他打ち消し線や文字の間隔、アルファベットの大文字小文字変換が出来ます。

文字の装飾

ただし、ボールドやイタリックの装飾に関しては、そのフォントが対応しているか把握したうえで使ってください。対応していないフォントへ適用してしまうと、下記の画像のように不自然な太さの文字になってしまうだけではなく、文字の隙間が小さくなり読み辛くなってしまいます。

ボールド対応・非対応フォント

詳しくはフォントの記事を参考にしてください。装飾などを元のプレーンな状態に戻したい場合には、文字を選択した状態で、右上の全ての書式をクリアボタンを押してください。右下のボタンでは文字の色を変更することもできます。

<フォントについての詳細はこちら>

もう迷わない。フォント(書体)選びのポイント
突然ですが今そのデザインに使っているフォントの名前は分かりますか?そのフォントを選択した意図は明確でしょうか。 デザインにおいてフォントはレイアウトの段階から関わってくる重要な要素です。しかしながら選択できるフォントは無数にあり、どのフォン...

テキストエディタからのコピペがお勧め

文字にはフォント、大きさ、色、装飾といったように設定できる項目が多く、デザインに使用する文字ひとつひとつに設定するのは大変な手間がかかります。

文字の設定を維持してコピペする方法

そのため共通の文字設定がある場合には、ひとつのテキストボックスに対して設定を行い、そのテキストボックスをコピーします。そこへ別途用意した文字データをコピペして使うと楽に設定することができます。

文字の設定を維持してペースト

一度テキストボックスに施した文字設定を維持したまま、新しい文字に置き換えるには、カーソルを入れてペーストした後に、出てくるペーストオプションの中から、「テキストのみ保持」を選択します。するとフォントやサイズなどの設定は変わらず、テキストの内容のみ変更することができます。

コピペにも、原稿作成にもおすすめなテキストエディタ

沢山のテキストを使う場合に、その都度ペーストオプションを選択するのも手間になってしまいます。そんなときにはテキストエディタなどを使ってテキストを作成し、プレーンなテキストデータとしてペーストすると便利です。

テキストエディタからのコピペ

テキストエディタを使い、プレーンな状態のテキストをペーストした場合には、現在設定されているテキストボックスのフォント設定を維持したまま内容を変更することができます。

フリーのお勧めエディタTeraPad

上記の例では「TeraPad」というフリーのエディタを使用しています。シンプルで使いやすいエディタですので普段使いのものが無い場合には使ってみてください。

ダウンロード - TeraPad
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